写真編集パソコンを選ぶポイント
おすすめのノートPC、デスクトップPC
2023.12.13(WED)
2023.12.13(WED)
デジタルカメラの進化やスマートフォンの普及とともに、写真の撮影技術だけでなく、その後の現像や加工技術も高度化しています。クリエイティブで質の高い画像を生み出すためには、適切な性能を持ったパソコンが欠かせません。しかし、何を基準に選べば良いのか、初心者には分かりづらい部分も多いでしょう。この記事では、写真編集に最適なパソコンの選び方や、推奨されるスペックなどを紹介します。
撮影した写真を撮影しっぱなしにしていませんか?

デジカメで撮影した写真をそのままにしていませんか? アルバムサービスで共有して写真をデータで見るのも楽しいですが、ちょっとした手間で写真を魅力的に仕上げることができます。写真のクオリティを格段にアップさせる方法を紹介します。
色の調整で写真のクオリティをアップ
デジカメやスマホによっては、写真をRAWデータで保存できます。RAWデータとは、カメラで撮影したときの写真の情報がそのまま保存されているデータのことです。このデータを「現像」することで、写真の色や明るさを調整し、もっと美しく仕上げられます。
フィルムカメラの現像と違い、デジタルカメラの現像はパソコンで行います。RAW現像のメリットは、撮影後の写真を自分の好みに合わせて調整できることです。たとえば、暗かった景色を明るく見せたり、色を鮮やかにしたりすることが可能です。RAW現像を覚えてしまえば、ちょっとした手間で撮影した写真をより素敵な写真にできます。
じゃまものはフォトレタッチで消去可能
フォトレタッチとは、写真の細部を修正する技術のことをいいます。たとえば、写真に写ってしまった不要なものや人など、気になる部分をフォトレタッチできれいに修正できます。また、色の鮮やかさや明るさなども調整可能です。撮影するときには気づかなかったものも、フォトレタッチできれいに消せるため、理想の美しい写真にできます。
このようにフォトレタッチは、写真のクオリティを高めるための重要な手段として、多くの人に活用されています。写真と大切な思い出を美しく残す方法として、フォトレタッチは欠かせません。
RAW現像で表現力の豊かな写真になる

RAW現像とは、デジタルカメラで撮影したときに保存される「RAWデータ」という写真データを、美しく仕上げる作業のことです。JPEGなどの画像データとは異なり、RAWデータはカメラのセンサーが捉えた情報をそのまま保存しています。
RAWデータの最大の特徴は、写真の情報量が非常に多いことです。そのため、暗く写ってしまった写真や逆に明るすぎる写真でも、保存されたデータを活かして調整し、見栄えのよい写真に仕上げられます。また、色の調整範囲も広く、自然に近い色合いにするだけでなく、意図的に異なる色調へ調整することも可能です。
現像作業は専用のソフトを使用して行います。ソフトを使うことで明るさや色の調整、細かな部分の修正など、さまざまな加工ができるようになります。
RAW現像を行うことで、撮影時に感じたその場の雰囲気や、表現したかった情緒を、写真に反映させられるのです。写真のクオリティをより高めるために、RAW現像は非常に有効な方法です。
現像するならAdobe Lightroomがおすすめ
RAW現像ソフトには、無料で使えるものから、機能を絞ったシンプルなものまでさまざまなものがあります。なかでもAdobe Lightroomは、多くの写真家や愛好家から高い評価を受けています。
Adobe Lightroomは、写真の管理から編集、現像までを一貫して行えるRAW現像ソフトです。特にRAWデータの現像に強く、細かい色の調整やトーンの変更など、豊富な編集機能が魅力です。
Adobe Lightroomが高く評価されているポイントは、充実した機能と使いやすさにあります。初心者がはじめるには、機能が多すぎて難しそうと感じるかもしれません。しかし、基本的な操作はシンプルで、多くのオンライン教材や講座が用意されているため、学ぶ意欲があれば次第に使いこなせるようになるでしょう。
現像するならAdobe Lightroomがおすすめ
Adobe Lightroomを使用するには、最低でも必要システム構成をクリアする必要があります。また、推奨システム構成をクリアすれば、Adobe Lightroomの機能を問題なく使えるようになります。
必要システム構成 | 推奨システム構成 | |
---|---|---|
CPU | 64ビット、2GHz以上 | |
OS | Windows 10(64ビット、バージョン20H2以降) | |
メモリ | 8GB | 16GB以上 |
ストレージ | 10GB以上の空き容量 | |
ディスプレイ | 1280×768の解像度 | 1920×1080以上の解像度 |
グラフィックボード | DirectX 12をサポートしているGPU 2GB以上のVRAM |
DirectX 12をサポートしているGPU 4K以上のディスプレイは4GB以上のVRAM プレビュー生成および書き出しを有効にするには8GBのVRAM |
※DirectX 12:映像や音声の処理をするプログラム
※VRAM:GPU専用のメモリ
グラフィックボードを搭載する、Windows 10以降がインストールされたパソコンであれば、特に問題は生じないでしょう。快適に使用するのであれば、高性能CPUや大容量のメモリが必要になります。
フォトレタッチ(写真加工)で理想の写真に

フォトレタッチとは、写真の色や明るさを調整したり、不要なものを消去したりする技術のことです。フォトレタッチを行うことで、撮影した写真でさまざまな表現を可能にします。
たとえば、記念写真の背景に写ってしまった電柱や通行人……これらをフォトレタッチできれいに消去できます。また、暗く写ってしまった写真や、逆光で顔が見えにくくなってしまった写真も、明るさやコントラストを調整して、クリアな写真に生まれ変わらせられるのです。さらに肌の小ジワやシミ、赤みをとるような修正も、フォトレタッチで行えます。これにより、ポートレート写真などがさらに美しく仕上がります。
しかし、フォトレタッチを行うときは、過度な加工を避け、自然な仕上がりを心がけることも大切です。写真の魅力や本来の雰囲気を損なわないように注意しながら、フォトレタッチを活用することで、理想の写真を手に入れられるでしょう。
Adobe Photoshopがフォトレタッチのスタンダード
フォトレタッチのソフトのなかで、もっとも名前が知られているのがAdobe Photoshopです。機能が豊富で理想的な写真に仕上げられることから、Photoshopはフォトレタッチソフトのスタンダートとなっています。Photoshopであれば色を少し変えたり、不要なものを取り除いたり、写真を合成したりと、小さな修正から大きな加工まで、あらゆるニーズに応えられます。
Photoshopはプロだけでなく、アマチュアの写真愛好家のあいだでもよく利用されています。機能が豊富で高度なソフトですが、インターフェイスがわかりやすく初心者でも扱いやすいことが人気の理由でしょう。また、ユーザーのニーズに合わせてPhotoshopが進化しているのも魅力のひとつです。
Adobe Photoshopの必要・推奨スペック
Adobe Photoshopの必要システム構成、推奨システム構成は表のとおりです。細かくスペックを指定していますが、グラフィックボードを搭載する、Windows 10がインストールされたパソコンであれば問題ないでしょう。
必要システム構成 | 推奨システム構成 | |
---|---|---|
CPU | 64ビット、2GHz以上 | |
OS | Windows 10(64ビット、バージョン22H2以降) | |
メモリ | 8GB | 16GB以上 |
ストレージ | 20GBの空き容量 | 100GBの使用可能な容量 インストール用のSSD 仮想記憶ディスク用のストレージ |
ディスプレイ | 1280×800の解像度 | 1920×1080以上の解像度 |
グラフィックボード | DirectX 12をサポートしているGPU 1.5GB以上のVRAM |
DirectX 12をサポートしているGPU 4K以上のディスプレイは4GB以上のVRAM |
※仮想記憶ディスク:一時的にデータを保管するスペース
もちろん、快適に使用するのであれば、高性能なCPUや大容量メモリは欠かせません。
簡単な加工なら低価格・無料のソフトもおすすめ
Adobe Photoshopはプロからアマチュアまで幅広く利用されていますが、価格が高いのがネックです。また、Photoshopを快適に利用するには、それなりのパソコンスペックが必要です。初心者がフォトレタッチをはじめるのに、高価なソフトや高性能なパソコンをそろえるのは少しハードルが高いかもしれません。
そこで注目したいのが低価格、あるいは無料のフォトレタッチソフトです。これらのソフトは、Photoshopほど高度な機能やサポート体制を持ってはいませんが、基本的なフォトレタッチなら問題なく行えます。そして、必要とされるパソコンの性能もそれほど高くないのも魅力です。
GIMPは初心者から上級者まで利用されているソフトで、基本的なフォトレタッチや色調整、合成などの機能を持っています。まずはこういった無料ソフトからフォトレタッチを楽しむのもよいでしょう。
デジタルカメラで撮影した写真の編集、加工に必要なスペック

デジタルカメラで撮影した写真の編集や加工をスムーズに行うには、スペックの高いパソコンが必要です。写真のデータが大きくなると、処理には高性能なCPUや大容量のメモリが求められます。RAWデータのように情報量の多いデータを、複数同時に開いて作業するのであれば、スペックの高いパソコンが欠かせません。
詳しいスペックなどについては以降の項目で解説しますが、デジタルカメラの性能だけでなく、パソコンの性能にも注目することが大切です。
CPU

CPUはプログラムやデータの処理を担っているパーツで、パソコンの基本的なスペックはCPUの性能によって決まります。デジタルカメラで撮影した写真の現像やフォトレタッチを行うとき、CPUの性能が高いと処理速度が速いため、処理に待たされることなく快適に操作ができます。
撮影旅行などに出かけると大量の写真データを処理する必要があるのですから、処理速度の速さはかなり重要です。数枚ならガマンできても、100枚ほどになると性能の低いCPUだと相当なストレスになるでしょう。
CPUは予算に余裕があれば、Core i7以上のハイグレードがおすすめです。できれば、Core i5のミドルグレードが望ましいです。
メモリ
フォトレタッチを行うときに、メモリは重要な役割を果たします。メモリは一時的にデータを保管するパーツで、容量が大きければいちいちストレージにアクセスする必要がないため、それだけ快適に作業を行うことが可能です。特にフォトレタッチソフトで、写真を複数のレイヤー(階層)に分けて作業を行うなど、データが大きくなるときは大容量のメモリが威力を発揮します。
メモリの容量は最低でも16GBは搭載したいところです。特に複数の画像を同時に開いて作業するのであれば、16GB以下だと待ち時間が生じることもあるでしょう。メモリの容量は多すぎて困ることはないので、予算に余裕があれば32GBを検討したいところです。
ストレージ
写真データの管理には、大容量のストレージが必要です。デジタルカメラで高画質の写真を撮影すると、1枚当たりのデータが大きいため、あっという間にストレージがいっぱいになってしまいます。
また、ストレージは急に故障することがあります。そのため、大事な写真をひとつのストレージに保存し続けるのはリスクが高いです。できれば、定期的に外付けのストレージにバックアップを取っておきましょう。さらに予備としてクラウドストレージも活用すれば、安心して写真を保管できます。
ストレージは500GB以上あると、写真が増えてもすぐにはいっぱいにならないので安心です。そして、定期的に外付けストレージへ、バックアップを取りましょう。
グラフィックボード

写真の現像やフォトレタッチでは、グラフィックボードが威力を発揮します。グラフィックボードは、映像処理を専門的に行うGPUというプロセッサーを搭載しているパーツのことです。一般的なパソコンではグラフィックボードは搭載しておらず、CPUに内蔵されたGPUを使用しています。しかしそれでは映像や画像処理には性能が足らないため、グラフィックボードが必要になるのです。
しかし、グラフィックボードの性能が高いほど価格も高くなります。特に、最新のハイスペックなモデルは数十万円もするものもあり、パソコン本体より高いこともあります。ただし、アマチュアであれば、そこまで高性能なグラフィックボードは必要ないでしょう。NVIDIA GeForce GTX 1650やAMD Radeon RX 6500 XT以上の性能があれば、グラフィックボードを搭載していないパソコンより快適に作業を行えます。
ディスプレイ

写真の編集では、ディスプレイ選びも大きなポイントです。一般的なディスプレイでも対応できますが、色の調整されたディスプレイを使用することで、撮影した写真の色を忠実に、そして正確に再現できます。
ふつうにパソコンを使用しているだけであれば、それほど気にならないかもしれませんが、ディスプレイに映し出される色は製品ごとに微妙に異なっています。そのため、出荷時に色の調整されたディスプレイが望ましいのです。Webサイトに掲載するなど、ディスプレイでしか写真を見ないのであれば問題ありませんが、写真をプリントするのであれば正確に色を表現できるディスプレイがおすすめです。
NEC Directでカスタマイズして理想の写真編集パソコンに
NEC Directで販売しているパソコンは、CPUやメモリなどのパーツを変更するなどのカスタマイズが可能です。写真編集に使用するパソコンは、一定以上のスペックを求められることが多く、家電量販店などでぴったりの製品を見つけ出すのは大変です。しかし、NEC Directであれば、必要なスペックにカスタマイズできるのでとても便利です。
CPUを高性能なものに変えたりメモリやストレージの容量を増加したりすれば、写真編集にぴったりなパソコンを手に入れられるでしょう。まずはパソコンのカスタマイズをシミュレーションしてみましょう。
LAVIE Direct NEXTREME Infinity

快適に写真編集をするのであれば、高性能なパソコンが必要です。LAVIE Direct NEXTREME Infinityはフラグシップモデルともいうべき、ハイスペックなノートパソコンです。
ノートパソコンとしては大型の16型ワイドディスプレイを搭載しているうえに、3840×2400ドットという高解像度のため、写真の細かなところまでチェックできます。写真編集用のノートパソコンを求めている人には、ぴったりの1台といえるでしょう。CPUやメモリもハイスペックにカスタマイズできるため、性能不足に悩まされることはありません。
LAVIE Direct A27

大量の写真データをチェックするのなら、大型のディスプレイが必要です。たくさんの写真を一度に表示できれば、簡単に写真選びを行えるようになります。LAVIE Direct A27は大量に写真を撮影する人におすすめの一体型パソコンで、27型ワイド液晶ディスプレイを備えているのが大きなポイントです。大型ディスプレイで写真を見られるのは、デスクトップパソコンの大きなメリットでしょう。
LAVIE Direct A27は一体型パソコンなので、ケーブル類が少なく、デスクまわりをすっきりさせられるのも大きなポイントです。デジタルカメラを傍らに置いておけるスペースを確保できます。
安く買うならアウトレットセールは要チェック
写真編集はソフトの購入費などもかかりますから、パソコンをできるだけ安く購入したいところです。そして、パソコンを少しでも安く購入したいのであれば、NEC Directのアウトレットセールのチェックは欠かせません。台数限定ではありますが、パソコンを通常価格よりも安く購入できるチャンスです。
ただし、アウトレットセールで販売されているパソコンはさまざまで、自分が欲しいパソコンを安く売っているとは限りません。アウトレットセールに並ぶパソコンは定期的に入れ替わっているので、こまめにチェックすることが大切です。掘り出しものを見逃さないように、定期的に確認してください。