高性能(ハイスペック)ノートパソコンの
選び方のチェックポイントを徹底解説!
2024.12.25(WED)
2024.12.25(WED)

高性能なノートパソコンは高い処理能力を持ち、さまざまな用途で快適に使用できます。ゲームや動画視聴もより良い環境で楽しめる他、性能が高い分快適に使用できる期間も長いです。しかし、高性能なほど良いというわけではなく、用途に合った性能のノートパソコンを購入することが重要です。CPUやメモリなど、各スペックの役割や用途に適した性能を理解しておかなければなりません。この記事では、高性能なノートパソコンを使うメリット・デメリット、おすすめの用途や選ぶ際のチェックポイントなどについて解説します。ぜひ参考にして下さい。
高性能なノートパソコンとはどんな製品?

高性能なノートパソコンは、CPUやメモリ、グラフィックボードなどの主要パーツに上位モデルを採用している製品を指します。これらのパーツは、パソコンの処理速度や画像処理能力に直結するため、あらゆる作業をスムーズに行うことができます。例えば、大容量のメモリを搭載していれば、複数のアプリを同時に使用しても動作が重くなりにくく、ストレスなく作業ができるでしょう。高性能なノートパソコンは、ゲームやビジネス、クリエイティブワークなど、さまざまな用途で活躍する製品です。ただし、高性能なパーツを搭載している分、価格が高くなる傾向にあります。
高性能ノートパソコンを使うメリット

高性能ノートパソコンを使うメリットは次の通りです。
- 高い処理性能で作業効率が上がる
- エンタメを良い環境で楽しめる
- 長期間快適に使用できる
それぞれ詳しく解説します。
高い処理性能で作業効率が上がる
高性能ノートパソコンは、高速なCPUやストレージ、大容量のメモリなどの上位パーツを搭載しているため、高い処理性能を持っています。この高い処理性能により、複雑な計算や大量のデータ処理を高速に行うことが可能です。例えば、表計算ソフトで大量のデータを処理する際、高性能ノートパソコンであれば、計算やグラフ作成などがスムーズに行えるため作業効率が向上します。また、複数のアプリを同時に使用する際にも動作が重くなりにくく、ストレスなく作業ができるでしょう。高性能ノートパソコンは、作業効率が良く快適に使用できる点がメリットです。
エンタメを良い環境で楽しめる
高性能ノートパソコンは、動画視聴やPCゲームなどのエンターテインメントを、より良い環境で楽しむことができます。例えば、4K動画を再生する際、高性能ノートパソコンであれば、カクつきのないスムーズな再生が可能です。また、高解像度のディスプレイを搭載していれば、鮮明で臨場感のある映像を楽しめるでしょう。PCゲームでは、高性能なグラフィックボードにより、美しく滑らかなグラフィックスを楽しむことができます。高性能ノートパソコンは、エンターテインメントをより豊かにしてくれるところがメリットです。
長期間快適に使用できる
ノートパソコンの性能は日進月歩で進化しており、エントリークラスの製品は2〜3年程度で性能が不足してくるケースがあります。一方、高性能ノートパソコンは、長期間快適に使用できるというメリットがあります。高性能なパーツを搭載しているため、新しいアプリやOSにも対応しやすく、長く使い続けることができるでしょう。また、ハイスペックな製品は性能に余裕があるため、多少の性能低下があっても問題なく使用できます。高性能ノートパソコンは高額な製品ですが、長期間快適に使用できるコストパフォーマンスに優れた選択肢といえます。
高性能ノートパソコンのデメリットは「価格が高く重量、電力消費量が多い」

高性能ノートパソコンは、優れた処理性能を持つ反面、いくつかのデメリットがあります。まず、高価なCPUやグラフィックボード、大容量のメモリなどを搭載しているため、価格が高くなります。次に、高性能なパーツは発熱量が大きいため、冷却システムが大型化しバッテリー容量も大きくなるため、重量が増加しがちです。さらに、高性能なパーツは電力消費量が大きいため、バッテリー駆動時間が短くなります。高性能ノートパソコンは、優れた処理性能を持つ反面、これらのデメリットがあることを理解した上で選ぶようにしましょう。
高性能ノートパソコンにおすすめの用途

高性能ノートパソコンにおすすめの用途は以下の通りです。
- ビジネス用途でのマルチタスク
- 画像・動画編集
- PCゲーム
- 機械学習
- マンガ・イラスト制作
各用途におすすめな理由を解説します。
ビジネス用途でのマルチタスク
高性能ノートパソコンは、ビジネスシーンでのマルチタスクに役立ちます。高速なCPUや大容量のメモリを搭載しているため、複数のアプリを同時に使用しても動作が遅くなりにくいです。例えば、経理担当者が表計算ソフトで複雑な計算をしながら、メールソフトで取引先とのやり取りを行う場合、高性能ノートパソコンであればストレスなく作業ができます。また、大量の資料を開きながらWeb会議を行う際にも、高性能ノートパソコンであれば遅延なく会議に参加することが可能です。高性能ノートパソコンは、ビジネスパーソンの生産性向上に大きく貢献するでしょう。
画像・動画編集
高度な画像・動画編集には、高性能ノートパソコンが必要不可欠です。写真のレタッチやイラストの作成、4K動画の編集など、大量のデータを扱う作業では、性能が不足すると処理に時間がかかり、作業効率が大幅に低下します。例えば、4K動画の書き出しに数時間かかるようでは、クリエイターの創作意欲を削いでしまうでしょう。一方、高性能ノートパソコンであれば、複雑なエフェクトを適用してもスムーズに作業を進められます。また、高精細で色再現性が高いディスプレイを搭載していれば、より精密な編集が可能です。高性能ノートパソコンは、クリエイターの創造力を引き出すツールといえるでしょう。
PCゲーム
PCゲームを快適にプレイするには、高性能なゲーミングノートパソコンが必要です。PCゲームにはソフトごとに推奨スペックが設定されており、最低でもそれを満たす必要があります。低スペックのノートパソコンでは、ゲームが起動しない場合もあるでしょう。仮に起動できたとしても、カクつきや遅延が発生して快適にプレイできません。一方、高性能ゲーミングノートパソコンであれば、スムーズな操作性と美しいグラフィックスを楽しめます。高解像度のディスプレイと高性能なグラフィックボードにより、臨場感あふれるゲーム体験が得られるでしょう。高性能なゲーミングノートパソコンは、ゲーマーの満足度を高めるために重要なツールです。
機械学習
機械学習は、AI(人工知能)の分野の1つで、大量のデータを解析してパターンを見つけ出し、データに対する予測や判断をできるようにするための手法です。機械学習では、大量のデータを高速に処理する必要があるため、高性能なノートパソコンが求められます。特に、ディープラーニングと呼ばれる手法では大量のマルチタスクが必要となります。最も重要なパーツはグラフィックボードです。グラフィックボードは、本来、画像処理を高速に行うためのパーツですが、機械学習では並列計算に利用されます。高性能なノートパソコンは高価なグラフィックボードを搭載していることが多く、機械学習にも効果的です。
マンガ・イラスト制作
マンガやイラストの制作は、動画編集などに比べるとそれほど高い性能を求められません。しかし、データの処理などに遅延が生じると、スムーズに制作が進まずストレスを感じる恐れがあります。そのため、紙に描くように自分のリズムで制作を進めたい場合、高性能ノートパソコンがおすすめです。高性能なノートパソコンは、描画やブラシストロークの処理が速く、ペンタブレットの応答速度も速いです。これにより、デジタルデバイスで絵を描く違和感を最小限に抑えられます。また、高精細なディスプレイを搭載していることが多いため、細部まで鮮明に表示できるでしょう。
高性能ノートパソコンを選ぶ12のチェックポイント

高性能ノートパソコンを選ぶ際のチェックポイントは、以下の12個です。
1.OS
2.CPU
3.グラフィックボード
4.メモリ
5.SSD
6.ディスプレイ
7.バッテリー駆動時間
8.インターフェース
9.キーボード
10.堅牢性
11.Microsoft Office
12.搭載機能
各ポイントを具体的に解説します。
1|パソコン全体の制御を担う「OS」
OS(オペレーティングシステム)とは、パソコンが動作するために必須のソフトウエアのことです。ここでは代表的なOSの「Windows OS」と「macOS」について解説します。
Windows OS(Microsoft)
Windows OSは、Microsoftが開発・販売しているOSで、世界で最も普及しています。2024年5月時点の調査では、日本でのシェアは71.19%です。Windowsのメリットはソフトやアプリが豊富なことです。ビジネスや個人用など、さまざまなニーズに対応したソフトが揃っています。また、ハードウェアの選択肢が広いため、自分の用途に合ったスペックのノートパソコンを選びやすいでしょう。一方、デメリットはシェアが大きい分セキュリティ面のリスクが高いことです。ウイルスや不正アクセスなどの被害に遭う可能性がmacOSに比べて高いといわれています。とはいえ、一般的なセキュリティ対策をしておけば基本的には問題ありません。
出典:Qbook|【2024年5月版】OSのシェア率ランキング|世界・日本で「Windows」「Android」のシェア率が増加
macOS(Apple)
macOSは、Appleが開発・販売しているOSで、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。2024年5月時点の調査では、日本のシェアは12.1%となっています。macOSのメリットは、安定性と操作性の高さです。ウイルスの被害に遭いにくく、セキュリティ面での安心感があります。また、直感的な操作性により、初心者でも扱いやすいでしょう。デメリットは、Windowsに比べてソフトの選択肢が少ないことです。Windows OSと比べるとビジネス用のソフトが限られており、専門的な用途には向かないこともあります。また、ハードウェアの選択肢もApple製品に限定されるため、カスタマイズ性が低く価格も高額です。
出典:Qbook|【2024年5月版】OSのシェア率ランキング|世界・日本で「Windows」「Android」のシェア率が増加
2|全体の処理を担う「CPU」

CPUは、ノートパソコンの頭脳ともいえるパーツで、全ての処理を統括する中枢的な役割を果たします。CPUの性能は、ノートパソコンの処理速度に直結するため、高性能なノートパソコンには高性能なCPUが必要です。CPUは、主にインテルとAMDの2社が製造しており、それぞれ特徴があります。インテルは、高い処理性能と省電力性を両立したCPUを製造しており、ノートパソコン向けのCPUでは高いシェアを誇ります。一方、AMDは、コストパフォーマンスに優れたCPUを製造しています。両社の主要モデルは以下の通りです。
モデル | インテル | AMD |
---|---|---|
ハイエンドモデル | Core i9 | Ryzen 9 |
ハイパフォーマンスモデル | Core i7 | Ryzen 7 |
ミドルレンジモデル | Core i5 | Ryzen 5 |
エントリーモデル | Core i3 | Ryzen 3 |
CPUの性能を測る要素
CPUの性能を測る要素には、以下のようなものがあります。
要素 | 説明 |
---|---|
コア数 | CPUの処理ユニットの数で、多いほど同時に処理できるタスクが増える |
スレッド数 | 1つのコアが同時に処理できるタスクの数 |
クロック周波数 | CPUの処理速度を示す数値で、高いほど速度が上がる |
キャッシュ容量 | CPUが高速にアクセスできる一時的なデータ保存領域で、大きいほど処理速度が上がる |
このように、コア数とクロック周波数が高く、キャッシュ容量が大きいほど、高性能なCPUといえます。
CPUの型番の見方
CPUの型番は、性能や特徴を表す重要な情報です。インテルのCPUを例に取ると、「Core i7 13600K」という型番は以下のような意味を持ちます。
- Core i7:CPUのブランド名とシリーズ名
- 13:CPUの世代
- 600:パフォーマンスレベルを表す数字
- K:機能(「K」はCPUのクロック周波数を制御できるオーバークロックモデル)
CoreブランドのCPUは、i3・i5・i7と3シリーズあり、数字が大きいほど高性能です。その後の数字の部分は大きいほど新しい世代で、性能が高いことを示します。型番を理解することで、CPUの性能を判断する手がかりになるでしょう。
CPUの用途別の目安
高性能ノートパソコンに求められるCPUのスペックは、用途によって異なります。以下は、用途別のCPUの目安をまとめた表です。
用途 | CPU |
---|---|
オフィスワーク | ・Corei 3 以上 ・Ryzen 3 以上 |
画像・動画編集 | ・Corei 5 以上 ・Ryzen 5 以上 |
PCゲーム | ・Corei 5 以上 ・Ryzen 5 以上 |
機械学習 | ・Corei 7 以上 ・Ryzen 7 以上 |
マンガ・イラスト制作 | ・Corei 5 以上 ・Ryzen 5 以上 |
オフィスワークであれば、Core i3やRyzen 3でも十分な性能が得られますが、画像・動画編集やPCゲームには、より高性能なCPUが求められます。用途に合わせて適切なCPUを選ぶことが、高性能ノートパソコンを選ぶ上で重要なポイントです。
3|画像処理を担う「グラフィックボード(GPU)」
グラフィックボードは、ノートパソコンの画像処理を担当するパーツです。3Dグラフィックスの描画や動画の再生など、グラフィックボードが画像処理を行うことで、システム全体のパフォーマンスが向上します。グラフィックボードには、GPU(Graphics Processing Unit)と呼ばれる画像処理専用のプロセッサが搭載されており、複雑な計算を高速に処理することが可能です。GPUは、PCゲームのリアルタイムレンダリングや、機械学習における並列計算など、さまざまな分野で活用されています。高性能なグラフィックボードを選ぶことで、PCゲームや動画編集など、グラフィック性能が求められる作業をスムーズに行えるでしょう。
グラフィックボードの構成要素
グラフィックボードは、以下のような構成要素から成り立っています。
構成要素 | 説明 |
---|---|
GPU | 画像処理を高速に行う専用プロセッサ |
ビデオメモリ | GPUが処理するデータを一時的に保存するメモリ |
出力端子 | ディスプレイやテレビなどの映像機器とつなぐ端子 |
冷却ファン | GPUの発熱を冷却するためのファン |
これらの構成要素が動作することで、グラフィックボードは高度な画像処理を実現しています。特に、GPUとビデオメモリの性能が、グラフィックボードの総合的なパフォーマンスを左右する重要な要素となります。
グラフィックボードの用途別の目安
高性能ノートパソコンに求められるグラフィックボードのスペックは、用途によって異なります。以下は、用途別のグラフィックボードの目安をまとめた表です。
用途 | グラフィックボード |
---|---|
オフィスワーク | 内蔵GPU |
画像・動画編集 | ・NVIDIA GeForce GTX 1650 以上 ・AMD Radeon RX 6400 以上 |
PCゲーム | ・NVIDIA GeForce RTX 3060 以上 ・AMD Radeon RX 6700 以上 |
機械学習 | ・NVIDIA GeForce RTX 3060 以上 ・AMD Radeon RX 6700 以上 |
マンガ・イラスト制作 | ・NVIDIA GeForce GTX 1650 以上 ・AMD Radeon RX 6400 以上 |
オフィスワークでは内蔵GPUで十分対応できます。しかし、その他の用途には単体のグラフィックボードがあった方が良いでしょう。特に、PCゲームや機械学習ではより高性能なグラフィックボードが求められます。また、用途だけで判断するのではなく、どのようなソフトウエアを使うのか、どの程度のクオリティを求めるのかなど、個別の使い方も考慮することが大切です。
4|CPUの処理をサポートする「メモリ」
メモリは、CPUが処理するデータを一時的に保存するためのパーツです。メモリ容量が大きいほど、同時に処理できるデータ量が増えるため、マルチタスクでの作業がスムーズに行えます。メモリ容量が不足すると、CPUがデータを読み込む頻度が増え、処理速度が低下するため注意が必要です。メモリ容量は、4GB・8GB・16GB・32GBなどの単位で表され、容量が大きいほど高性能ですが、価格も高くなる傾向にあります。高性能ノートパソコンでは、16GB以上のメモリが搭載されていることが多いです。
メモリ容量の用途別の目安
高性能ノートパソコンに求められるメモリ容量は、用途によって異なります。以下は、用途別のメモリ容量の目安をまとめた表です。
用途 | メモリ容量 |
---|---|
オフィスワーク | 8GB以上 |
画像・動画編集 | 16GB以上 |
PCゲーム | 16GB以上 |
機械学習 | 16GB以上 |
マンガ・イラスト制作 | 16GB以上 |
オフィスワーク以外は、16GB以上のメモリ容量が推奨されます。4K動画の編集や最新のPCゲームをプレイする場合は、32GB以上のメモリ容量があるとより快適に作業ができるでしょう。
5|データ保存を担う「ストレージ(SSD)」

ストレージは、データを永続的に保存するためのパーツです。従来はHDD(ハードディスクドライブ)が主流でしたが、近年ではSSD(ソリッドステートドライブ)が主流になっています。SSDはHDDに比べて高速なデータの読み書きができ、衝撃にも強いというメリットがあります。また、静音性に優れ低消費電力であるため、バッテリー消費の抑制にもつながります。ただし、大容量のSSDは高価であるため、大量のデータを保存したい場合はHDDと併用すると良いでしょう。
最も高性能なのは「M.2 SSD」対応のストレージ
主要なSSDには、SATA接続の2.5インチSSDとM.2 SSDの2種類があります。M.2 SSDは、SATA接続よりも高速なPCIe接続を採用しており、より高速なデータ転送が可能です。特に、NVMe(Non-Volatile Memory Express)規格に対応したM.2 SSDは、より高速な転送速度を実現し、ストレージの中でも特に高性能です。M.2 SSDを搭載した高性能ノートパソコンであれば、OSの起動やアプリの読み込みが高速化され、快適な作業環境が得られるでしょう。
ストレージ容量の用途別の目安
高性能ノートパソコンに求められるストレージ容量は、用途によって異なります。以下は、用途別のストレージ容量の目安をまとめた表です。
用途 | ストレージ容量 |
---|---|
オフィスワーク | 256GB以上 |
画像・動画編集 | 512GB以上 |
PCゲーム | 1TB以上 |
機械学習 | 1TB以上 |
マンガ・イラスト制作 | 512GB以上 |
ストレージ容量は保存するファイルやデータの量によるため、上記の容量はあくまでも目安です。画像・動画編集で高解像度の画像や動画データを保存する場合、価格の安いHDDを併用するとコストパフォーマンス良く容量を確保できます。PCゲームでは、容量の大きなソフトを複数プレイする場合は、1TBでも不足するケースもあります。自分の用途に合わせて容量を選択しましょう。
6|映像の質や利便性に関わる「ディスプレイ」

ディスプレイのサイズや性能も、高性能なノートパソコンを選ぶ際の重要なポイントです。以下のポイントを確認した上で検討しましょう。
- 画面サイズ
- 解像度
- 最大リフレッシュレート
- 液晶パネル
それぞれの詳細を解説します。
画面サイズ
画面サイズによって、利便性や作業効率が異なります。ここでは、13〜14インチ・15〜16インチ・17インチ以上に分けてそれぞれの特徴を解説します。
13〜14インチ
13〜14インチのノートパソコンは、携帯性に優れたコンパクトサイズが魅力です。カバンに入れて持ち運びやすく、カフェや出張など、外出先でも気軽に使用できます。また、狭い作業スペースでも場所を取らずに作業ができるのもメリットです。一方、画面サイズが小さいため、長時間の作業では目の疲れを感じやすいというデメリットがあります。また、キーボードのサイズも小さめで、タイピングがしにくいと感じる人もいるかもしれません。13〜14インチは、モバイル用途を重視するビジネスパーソンや学生におすすめのサイズです。
15〜16インチ
15〜16インチのノートパソコンは、大画面で作業がしやすいのが最大のメリットです。複数のウィンドウを並べて表示しやすいため、マルチタスクに適しています。また、写真や動画の編集など、細かい作業にも向いているでしょう。キーボードのサイズも大きく、タイピングがしやすいのも魅力です。ただし、大画面な分、本体サイズが大きくなるため携帯性は13〜14インチに劣ります。重量も重くなる傾向にあり、長時間の持ち運びは負担に感じるかもしれません。15〜16インチは、デスクワークメインのビジネスパーソンやクリエイターにおすすめのサイズです。
17インチ以上
17インチ以上の大画面ノートパソコンは、デスクトップパソコンに匹敵する作業環境を実現します。写真や動画編集など、複雑な作業を行う用途に適しているでしょう。また、迫力あるゲームプレイを楽しむのにも適しています。キーボードは独立したテンキーを備えているモデルが多く、数字の入力が多い作業で効率アップが期待できます。デメリットは、本体の大きさと重さです。持ち運びには向かず、主に据え置きで使用することになります。17インチ以上は、クリエイターやゲーマーなど、ハイスペックな性能を求めるユーザーに適したサイズといえます。
解像度
ノートパソコンの解像度は、画面の精細さを表す指標です。解像度が高いほど、より鮮明で精細な画像を表示できます。ノートパソコンは、ディスプレイを交換することが基本的にできないため、購入時に必要な解像度をよく検討しておくことが大切です。主要な解像度は以下の通りです。
- HD(1366×768)
- フルHD(1920×1080)
- WQHD(2560×1440)
- 4K(3840×2160)
フルHD以上の解像度であれば、十分に鮮明な画像を表示できますが、高性能ノートパソコンの性能を最大限に活かすには、WQHDや4Kがおすすめです。高解像度のディスプレイは、動画作品の品質やエンタメの臨場感などに良い影響を与えてくれます。ただし、解像度が高いほど価格も高くなる傾向にあるため、用途に合わせて選ぶようにしましょう。
最大リフレッシュレート
リフレッシュレートは、ディスプレイが1秒間に何回画面を更新できるかを表す数値です。リフレッシュレートが高いほど、動きの滑らかさが向上し、ゲームプレイや動画視聴の没入感が高まります。また、高リフレッシュレートのディスプレイは、目の疲れを軽減する効果も期待できます。ノートパソコンの主なリフレッシュレートは以下の通りです。
- 60Hz
- 120Hz
- 144Hz
- 240Hz
- 360Hz
一般的なノートパソコンのリフレッシュレートは60Hzですが、PCゲームや動画編集など、動きの滑らかさが重要な用途では120Hz以上のリフレッシュレートがおすすめです。特に、eスポーツ向けのゲーミングノートパソコンでは、360Hzという超高リフレッシュレートのモデルも登場しています。ただし、リフレッシュレートが高いほどグラフィックボードの負荷も大きくなるため、バランスを考慮する必要があります。
液晶パネル
ノートパソコンのディスプレイに使用される液晶パネルには、TN、VA、IPS、有機ELの4種類があります。それぞれ特徴が異なるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。以下は、各パネルのメリット・デメリットをまとめた表です。
パネルの種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
TN | ・応答速度が速い ・価格が安い |
・視野角が狭い ・色再現性が低い |
VA | ・コントラスト比が高い ・視野角が広い |
・応答速度がTNよりも遅い ・色再現性がIPSよりも低い |
IPS | ・色再現性が高い ・視野角が広い ・各性能のバランスが良い |
・応答速度がTNよりも遅い ・価格がTNよりも高い |
有機EL | ・色再現性が高い ・コントラスト比が高い ・応答速度が速い |
・価格が高い ・焼き付きが発生する可能性がある |
高性能ノートパソコンを選ぶ際は、IPSパネルか有機ELパネルがおすすめです。IPSパネルは、色再現性と視野角の広さに優れており、写真や動画編集などのクリエイティブワークに適しています。また、有機ELパネルは、IPSパネルの利点に加え、応答速度の速さとコントラスト比の高さを兼ね備えているためゲーミング用途にも最適です。
7|外出時での使用に影響する「バッテリー駆動時間」
バッテリー駆動時間は、外出先でノートパソコンを使用する際に重要なポイントです。バッテリー駆動時間が長いと、充電の心配をせずに長時間作業ができます。例えば、喫茶店で資料作成をする際や、出張先でプレゼンテーションを行う時に、バッテリー切れの心配なく使えるのは大きなメリットでしょう。ただし、高性能なノートパソコンは消費電力が多いため、バッテリーの減りが早くなる傾向にあります。安心して使うためには、最低でも8時間以上、できれば10時間以上のバッテリー駆動時間が確保されているモデルを選ぶことをおすすめします。
8|周辺機器を接続する「インターフェース」
インターフェースは、ノートパソコンと周辺機器を接続するための端子です。USBやHDMI、Thunderboltなど、さまざまな規格があります。周辺機器を使って増設できますが、ノートパソコンに最初から搭載されていると便利です。多くの周辺機器を接続する場合は、インターフェースの数や種類をチェックしておきましょう。主要なインターフェースとその特徴は以下の通りです。
インターフェイス | 特徴 |
---|---|
USB Type-A | 一般的なUSB規格、幅広い互換性がある |
USB Type-C | 上下どちらでも挿せるので便利。高速データ転送・充電ができる |
Thunderbolt | 非常に高速なデータ転送が可能。ディスプレイ出力にも対応できる |
HDMI | テレビやモニターに高画質映像を出力できる |
SDカードスロット | データの取り込みなどに利用できる |
9|タイピングの快適さに影響する「キーボード」
ノートパソコンを選ぶ際、キーボードの質はタイピングのしやすさに影響します。キーピッチが狭いとミスタイプが多くなりやすいため、19mm以上のキーピッチを確保したモデルが良いでしょう。また、キーの形状や配列も使いやすいものを選ぶことが大切です。最近では、静音設計やリフトアップヒンジなど、快適にタイピングできる工夫が施されているノートパソコンも増えてきました。自分に合ったキーボードを選ぶことで、長時間の文章入力でも疲れにくくなります。
10|衝撃の強さに影響する「堅牢性」
高性能ノートパソコンは高価なので、故障や破損を避けるために重要な堅牢性もチェックしておきましょう。一般的にはポリカーボネートやABS樹脂などのプラスチック素材が使われていますが、堅牢性は比較的低くなります。これに対し、カーボンやマグネシウム合金、チタンなどを使ったノートパソコンは、軽量でありながら堅牢性も高いです。特に、MIL規格を取得したモデルは、過酷な環境でも使える耐久性が証明されています。米国国防総省が定めたMIL規格は、耐衝撃・耐振動・耐温度変化など、さまざまな項目をクリアする必要があり、堅牢性の高さを示す指標として知られています。
11|仕事に便利な「Microsoft Office」
Microsoft Officeは、ワープロソフトのWordや表計算ソフトのExcelなど、仕事に欠かせないアプリをパッケージ化したものです。利用にはライセンス認証と月額料金が必要ですが、ノートパソコンによっては1年間の利用権が付属していることがあります。高性能モデルは本体価格が高めなので、できるだけコストを抑えたいところです。Microsoft Office付きを選べば、トータルのコストを抑えられるでしょう。仕事での使用を想定している場合は、Microsoft Office付属の有無もチェックしてみて下さい。
12|高性能ノートパソコンに搭載されることが多い便利機能

高性能ノートパソコンに搭載されていることが多い便利機能は、以下の通りです。
- 生体認証機能
- サウンド機能
- プライバシーシャッター付きカメラ
- テンキー
各機能の内容について解説します。
生体認証機能
生体認証機能は、指紋や顔などの生体情報を使ってユーザーを識別する技術です。パスワード入力の手間が省けるため利便性が高く、なりすましが難しいためセキュリティ面でも優れています。指紋認証は、マスクを付けていても簡単にロックを解除できます。ただし、指が汚れていたり濡れていたりすると精度が落ちる場合があります。一方、顔認証は指を動かさずに認証できるため手間が少なく済みます。これらの生体認証機能は、パソコンのログインだけでなく、さまざまなサービスへのログインにも活用できるため、入力ミスやパスワード忘れを防止する効果も期待できます。
サウンド機能
高性能ノートパソコンの中には、サウンドの質を高める機能を搭載しているモデルがあります。例えば、ヤマハの「Audio Engine」は、高品位な音源処理技術を用いて、臨場感のあるサウンドを実現します。また、「Dolby Atmos」は、立体的な音響効果を生み出すことで、まるでその場にいるかのような没入感を与えてくれる技術です。これらの機能を活用することで、映画や音楽鑑賞、PCゲームなどをより臨場感豊かに楽しむことができるでしょう。
プライバシーシャッター付きカメラ
多くのノートパソコンにはWebカメラが搭載されており、テレビ電話やWeb会議などに活用できて非常に便利です。プライバシーシャッター付きカメラは、使わない時にレンズを物理的にカバーできるためプライバシーを守れます。具体的には、盗撮や消し忘れによる画像流出を防止できます。高性能ノートパソコンは、カメラの解像度も高い製品が多く、フルHDのWebカメラであれば自分の映像がより鮮明に映ります。Web会議などでは、解像度が高くはっきりとした映像の方が表情も伝わりやすく、好印象を与えられるでしょう。
テンキー
テンキーは、ノートパソコンの右側に電卓のように配置された数字のキーです。数字の入力が多い場合はテンキーがあると便利でしょう。例えば、表計算ソフトへのデータ入力や、経理処理などの業務で効果を発揮します。ただし、テンキーがあるとその分キーボードのスペースが狭くなるため、必要ない場合はテンキー無しを選択するのが賢明です。たまに使う程度であれば、外付けのテンキーを購入しておくと良いでしょう。
高性能ノートパソコンを購入する時はサポート情報や保証内容もチェックしよう

高価な高性能ノートパソコンを購入するのであれば、メーカーのサポート体制や保証内容もチェックしておくことをおすすめします。一般的に、国内メーカーの方が海外メーカーと比べてサポートや保証が手厚い傾向にあります。サポートについては、電話のつながりやすさやメール応対の速さ、Webサイトの見やすさや分かりやすさなどを確認しましょう。また、保証は通常のメーカー1年保証に加え、延長保証に対応しているかどうかもチェックしておくと安心です。
NECのサポート&保証
NECのノートパソコンは、手厚いサポートと保証が魅力の1つです。Webサイト上では、トラブルシューティングの情報が充実しており、自分で問題解決できるようにサポートしてくれます。また、修理サービスや電話サポートの予約もWebサイトから可能です。NECの1年間の標準保証は、以下のような充実した内容となっています。
- 何回でも利用可能
- 指定業者が引取・お届け(送料無料)
- 梱包箱・梱包作業料が無料
- パソコン本体の付属も保証対象
- 最短1日修理
さらに、通常1年間のメーカー保証に加えて、「メーカー保証サービスパック」や「あんしん保証サービスパック」といった延長保証サービスを用意しています。「あんしん保証サービスパック」では、水こぼしや火災、落雷、水害、落下による破損なども保証対象です。これらのサービスパックは最大5年間まで保証期間を延長できます。万が一の故障の際も手厚いサポートや保証を受けられる点は、高性能ノートパソコンを選ぶ上で重要なポイントといえるでしょう。
NECのおすすめ高性能ノートパソコン2選

NECは、高性能なBTO(Build To Order:受注生産)パソコンを販売しています。ここからは、NECのおすすめ高性能ノートパソコンを2機種紹介します。
鮮やかな液晶「LAVIE Direct N13 Slim 」

LAVIE Direct N13 Slimは、13.3型のフルフラットガラス液晶を採用したスタイリッシュな高性能ノートパソコンです。写真や映像を鮮やかに表示してくれるので、エンタメや画像・動画編集の質を高めてくれます。優れた処理能力を持つ第13世代のインテルCore i5・Core i7から選択でき、負荷の重いタスクも快適にこなせます。また、スカイシルバー・ネイビーブルー・パールブラックの3色から、好みのカラーを選択できるのも魅力です。コンパクトでスタイリッシュな高性能ノートパソコンがほしい人におすすめです。
OS | Windows 11 (Home/Pro) |
---|---|
CPU | Intel Core (i5-1335U/i3-1305U) |
グラフィックボード(GPU) | Intel® Iris® Xe グラフィックス/インテル® UHD グラフィックス ※どちらもプロセッサーに内蔵 |
メモリ | 8〜32GB |
ストレージ | 256GB〜2TB |
外部インターフェイス | ・USB Type-C × 2(USB Power Delivery 3.0対応、DisplayPort出力機能付き、パワーオフUSB充電機能付き) ・USB Type-A × 2 ・HDMI × 1 ・LAN × 無し/USB-LAN変換アダプタ ・SDカードスロット × 1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 |
画面サイズ | 13.3型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶(広視野角・高輝度)(WUXGA) |
重量 | 1.14kg |
バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約10.2時間 |
タフ&軽量「LAVIE Direct NEXTREME Carbon」

LAVIE Direct NEXTREME Carbonは、軽量かつ堅牢性に優れたプレミアムな高性能ノートパソコンです。カーボン素材を使用することで、軽くて丈夫なボディを実現しています。堅牢性の高さを表すMIL規格に準拠した試験や、NEC独自の耐久テストもクリアした頑丈なノートパソコンです。さらに、高性能なCPUや高速SSDの採用、約22.6時間(アイドル時)の長時間バッテリーの搭載など、多様な魅力を持っています。優れた堅牢性や処理性能を持つノートパソコンを探している人におすすめです。
OS | Windows 11 (Home/Pro) |
---|---|
CPU | Intel Core (i5-1335U/i7-1355U) |
グラフィックボード(GPU) | Intel Iris Xe グラフィックス(プロセッサーに内蔵) |
メモリ | 16〜32GB |
ストレージ | 256GB〜2TB |
外部インターフェイス | ・USB Type-C × 2(Thunderbolt 4、USB Power Delivery 3.0対応、DisplayPort出力機能付き、パワーオフUSB充電機能付き) ・USB Type-A × 1 ・HDMI × 1 ・LAN × 無し/USB-LAN変換アダプタ ・microSDカードスロット × 1 ・ヘッドフォンマイクジャック × 1 ・nano SIMカードスロット×1 |
ディスプレイ | 14.0型ワイド LED IPS液晶(広視野角・高色純度・ノングレア)(WUXGA) |
重量 | 929〜943g |
バッテリー駆動時間(アイドル時) | 約22.6時間 |
快適性&効率アップには高性能ノートパソコンがおすすめ!
高性能なノートパソコンは、高い処理能力を持つため作業効率が上がる他、エンタメをより良い環境で楽しめます。ビジネス用途や画像・動画編集、PCゲームなど、幅広い用途に利用できる汎用性の高さも魅力です。高性能なノートパソコンを購入する際は、今回紹介したチェックポイントを参考に、自分にぴったりのモデルを見つけてみましょう。NECでは、さまざまなスペックの高性能ノートパソコンを販売しています。国内生産の高品質のパソコンを取り揃えているので、ぜひ公式サイトをチェックしてみて下さい。定期的にセールなども開催しています。
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